在留カード制度とは?中長期在留者が知っておくべき基本とポイント

在留カード

外国人の方が日本に3か月をこえて滞在する場合、「在留カード」というカードが交付されます。 この記事では、この在留カードの制度について、交付のタイミングや記載される内容、有効期間などをわかりやすく説明します。

在留カードとは

在留カードは、出入国在留管理庁長官が中長期在留者に交付する公的な身分証明書です。 「中長期在留者」とは、「短期滞在」「外交」「公用」以外の在留資格で、3か月をこえて日本に滞在する外国人のことをいいます。

在留カードは、次のような在留資格に関する許可が出たときに交付されます。

  • 上陸許可
  • 在留資格の変更許可
  • 在留期間の更新許可 など

このカードには、次の2つの大きな役割があります。

  1. 在留資格を証明する役割  どんな在留資格・在留期間で日本に滞在しているかを示す証明書です。
  2. 許可を受けた証明としての役割  上陸や在留資格変更などの結果として交付されるため、「許可されたことを示す証明書」にもなります。

在留カードが交付されるタイミング

在留カードは、次のようなときに交付されます。

  • 新たに日本に入国したとき  入国時に中長期在留者にあたる在留資格が付与された場合、対象の空港で交付されます。  (空港で受け取れなかった場合は、住民登録後に住所へ郵送されます。)
  • 在留カードの記載内容を変更したり、有効期間を更新したりしたとき
  • 在留資格の変更や更新、永住許可、在留資格取得許可などの許可を受けたとき

在留カードに記載される内容

在留カードには、出入国在留管理庁が把握している外国人の基本情報が記載されています。

【在留カードの見本】

在留カード表面(出典:出入国在留管理庁HP)
在留カード表面(出典:出入国在留管理庁HP)
在留カード裏面(出典:出入国在留管理庁HP)
在留カード裏面(出典:出入国在留管理庁HP)

(1)氏名・生年月日・性別・国籍(地域)

  • 氏名:原則パスポートと同じ表記で、ローマ字(大文字)で記載されます。通称名は、住民票に記載されていても在留カードには記載されません。
  • 生年月日:パスポートと同じ表記で、西暦で書かれます。
  • 性別:パスポートに合わせて記載されます。
  • 国籍・地域:パスポートの記載に基づきます。台湾やパレスチナなどは「地域」として表記され、国籍がない場合は「無国籍」となります。

(2)住居地

住居地とは、日本で主に生活している場所のことです。 継続的に住むことができる住居である必要があり、長期滞在プランのあるホテルなどは認められますが、短期の宿泊施設や公園などは対象外です。

入国時に受け取る場合の在留カードには「未定(届出後裏面に記載)」と表示されます。住民登録をした後は、その住所が裏面に記載されます。

(3)在留資格・在留期間・満了日

在留資格認定証明書などをもとに、在留資格・在留期間・満了日が記載されます。

(4)許可の種類と年月日

上陸許可、在留資格変更許可、更新許可、永住許可、資格取得許可、在留特別許可のいずれかが記載され、あわせて、その許可を下した処分庁(見本では「東京出入国在留管理局長」)も書かれます。

(5)在留カード番号

英字2桁+数字8桁+英字2桁の計12桁で構成され、交付のたびに異なる番号がつけられます。

(6)就労制限の有無

在留資格によって、次のいずれかの表示があります。

  • 就労制限なし
  • 在留資格に基づく就労活動のみ可
  • 指定された就労活動のみ可

資格外活動許可(例:「週28時間以内、風俗営業等を除く」など)は、裏面に押印で記載されます。 外国人を雇うときは、この欄と裏面の内容を必ず確認しましょう。

(7)写真

16歳以上の中長期在留者には、顔写真が印刷されます。 写真については決められた基準を満たす必要があります。詳しくはこちらの記事で解説しています。

在留カードの有効期間

在留カードの有効期間は、基本的には在留期間の満了日までです。 ただし、次の在留資格の場合は特別なルールがあります。

  • 永住者
  • 高度専門職2号

これらの在留資格には「在留期間の満了日」という概念がないため、在留カードの有効期間は交付日から7年間と定められています。7年ごとに更新を行い、氏名・住所・国籍などの情報を最新の状態に保つ必要があります。 なお、16歳未満の方については、別途定められた有効期限のルールがあります。

在留カードの失効と返納義務

次のような場合には、在留カードは失効します。失効したときは、決められた期間内に管轄の入管へ持参するか、郵送で返納しなければなりません。

  • 在留カードを持っている外国人が中長期在留者でなくなった場合は、その日から14日以内に返納が必要です。
  • 在留カードの有効期間が満了した場合も、失効日から14日以内に返納します。
  • 再入国許可を受けずに出国する場合は、出国時に空港や港で直ちに返納します。
  • 再入国許可を受けて出国したものの、その有効期間内に戻らなかった場合は、失効した日から14日以内に返納します。
  • 新しい在留カードが交付されたときは、古い在留カードをすぐに返納する必要があります。
  • 中長期在留者が亡くなった場合には、親族や同居者が死亡の日、または死亡後に在留カードを発見した日から14日以内に返納します。

なお、返納したカードは、失効した状態として穴を開けて本人に返却されることがあります。

在留カードの携帯義務

16歳以上の方は、在留カードは常に携帯しておく必要があります。 入国審査官、入国警備官、警察官などから提示を求められたときは、必ず提示しなければなりません。応じない場合は罰則が設けられています。 ちなみに、在留資格の変更や更新を申請する際には、在留カードの提示が必要になります。行政書士に申請を依頼される場合、在留カードを一時的にお預かりすることがありますが、その際は「預り証」を発行しています。これは「在留カードを行政書士が申請のために預かっています」という証明書で、万が一、警察官などから在留カードの提示を求められた場合は、その預り証をお見せいただければ大丈夫です。

まとめ

在留カードは、日本で生活する外国人にとって、とても大切な身分証明書です。住所などの情報に変更があったときは、必ず届出をして最新の状態を保つようにしましょう。また、期限が切れたときの返納や更新を忘れると、思わぬトラブルになることがあります。在留カードは、正しく理解して、ていねいに取り扱うことが大切です。

参考:

  • 審査要領・第9編の2「中長期在留者の在留管理」

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