【2026年6月運用開始】特定在留カードとは? 制度の仕組みとメリット・デメリット

在留カード

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2026年(令和8年)6月より、新たな制度として「特定在留カード」の導入が決定しました。

「特定在留カード」とは、簡単に言えば「在留カードとマイナンバーカードが合体した、新しいカード」のことです。 従来の在留カードの機能にマイナンバーカードの機能が一体化されることで、所持や手続きの利便性が高まることが期待されています。

施行はまだ先ですが、早めの理解が安心です。そこで今回は、2026年6月からスタートするこの新制度について、主なポイントを整理して解説します。

「特定在留カード」の基本概要

日本に中長期滞在する外国人は、身分証明書としての「在留カード」に加え、行政サービス等のために「マイナンバーカード」を所持しているケースが多く見られます。これまで別々に管理していたこの2枚を、1枚に集約したものが「特定在留カード」です。

  • 開始時期: 2026年(令和8年)6月14日よりスタート予定
  • 義務化の有無: 任意です。「これまで通り2枚別々に持ちたい」という方は、従来型の運用を続けることも可能です。

カードの記載事項と有効期限の変化

特定在留カードの券面には、表面に在留カードの情報(氏名、在留資格等)、裏面にマイナンバー(個人番号)が記載されます。

特定在留カードイメージ図(出典:出入国在留管理庁HP)
特定在留カードイメージ図(出典:出入国在留管理庁HP)

また、今回の制度改正に伴い、以下の点が変更となります。(特定在留カード・新様式の在留カード共通)

  1. 顔写真の対象年齢拡大 これまでは16歳未満は写真なしでしたが、新制度では「1歳以上」から顔写真が掲載されるようになります。
  2. 永住者等の有効期間延長 永住者等の在留カード有効期間が、現行の7年から「10年」に延長されます(18歳未満は5回目の誕生日まで)。これは日本人のマイナンバーカードの更新サイクルと同じです。 ※永住者以外の方(留学生や就労ビザなど)は、在留期間の満了日がカードの有効期限となります。

【比較】一体型にするべきか? メリットとデメリット

特定在留カード(一体型)への切り替えは任意であるため、それぞれのメリット・デメリットを理解して選択することが重要です。

1. 特定在留カード(一体型)を持つ場合

【メリット】

  • 手続のワンストップ化: 最大の利点です。在留期間更新や資格変更の許可を入管で受けた際、その場でマイナンバーカード機能の更新も完了します。これまでのように、入管の後に市区町村役場へ行く必要がなくなります。
  • 管理の簡素化: 持ち歩くカードが1枚で済みます。

【デメリット・注意点】

  • 発行までのタイムラグ: 即日交付される通常の在留カードと異なり、交付までに10日程度長くかかる見込みです。
  • 特例期間中のリスク: 更新審査が長引き、本来の在留期限を過ぎて「特例期間」に入った場合、マイナンバー機能は失効してしまいます。これを防ぐには、結局市区町村役場で延長手続きが必要となるため、ワンストップ化の恩恵が受けられないケースがあります。特定期間についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
  • 紛失時の負担: 紛失すると2つの機能を同時に失います。再発行手続きも「警察への届出 → 通常の在留カード再交付(入管) → 特定在留カード申請」という手順を踏むため、煩雑になる可能性があります。
  • オンライン申請非対応:当面の間、在留申請オンラインシステムを利用した申請では特定在留カードの交付申請はできません。

2. 従来どおり別々に持つ場合

【メリット】

  • 交付が早い: 更新許可時などに、原則即日で新しいカードを受け取れます。
  • リスク分散: 片方を紛失しても、もう一方の身分証が手元に残ります。

【デメリット】

  • 手続の二度手間: 在留期間更新などのたびに、入管での手続きに加え、市区町村役場でのマイナンバーカード有効期間更新手続きが必須となります。

まとめ

特定在留カードは、「ビザ更新のたびに役所へ行く手間を省きたい」という方には非常に便利な選択肢です。一方で、「即日発行」や「リスク分散」を重視する方、あるいは審査が長引きがちな案件(特例期間に入りやすいケース)では、従来の2枚持ちの方がスムーズな場合もあります。 ご自身の状況や優先順位に合わせて、最適な管理方法を選ぶとよいでしょう。

参考:

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