配偶者ビザと家族滞在ビザの違いを事例で解説
外国人が日本で生活するためには「在留資格(ビザ)」が必要です。
なかでもよく混同されるのが「配偶者ビザ」と「家族滞在ビザ」です。名前が似ているため同じもののように思われがちですが、実は大きな違いがあります。今回は事例も交えて、その違いを分かりやすくご説明します。
配偶者ビザとは?
正式名称は 「日本人の配偶者等」 や 「永住者の配偶者等」 です。
日本人や永住者・特別永住者と結婚した外国人が日本で生活するための在留資格で、主な特徴は以下のとおりです。
- 就労制限がない(フルタイムの仕事もアルバイトも可能)
- 在留期間は6か月・1年・3年・5年
- 永住許可や帰化申請への道も開けやすい
つまり「日本に暮らすためのビザ」であり、働くことも制限なくできます。
【事例1:日本人と外国人が結婚した場合】佐藤さん(日本人)と中国籍のリーさんが結婚したケースでは、リーさんが申請できるのは 「配偶者ビザ」 です。
就労の自由があり、日本で安定した生活基盤を築くことができます。
家族滞在ビザとは?
一方、「家族滞在」 は、主に就労ビザを持つ外国人が本国の家族を日本に呼び寄せるための在留資格です。対象は配偶者と子どもに限られます。
- 原則として就労できない(資格外活動許可を得ればアルバイトは可能)
- 在留期間は扶養者のビザに合わせて決まる
- 扶養者が日本での活動を続けられなくなると、一緒に在留資格も失われる
つまり「主たるビザ保持者に帯同するためのビザ」であり、生活の基盤は扶養者の在留資格に依存します。
【事例2:就労ビザ保持者の家族の場合】 フィリピンから「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で働くカルロスさんが、妻と子どもを日本に呼びたい場合、家族が取得できるのは 「家族滞在ビザ」 です。
ただし、技能実習生など一部の在留資格では家族を呼び寄せることが認められていません。
混同されやすいポイント
- 日本人と結婚した場合 → 「配偶者ビザ」
- 外国人同士の家族(扶養者が規定のビザ(※)の保持者である必要あり) → 「家族滞在ビザ」
- 「結婚したから自動的に配偶者ビザになる」という誤解もありますが、相手が日本人かどうかで全く別のビザになります。
(※)教授、芸術、宗教、報道、二の表の高度専門職、経営・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術・人文知識・国際業務、企業内転勤、介護、興行、技能、特定技能2号、文化活動、留学
まとめ
- 配偶者ビザ=日本人や永住者・特別永住者の配偶者のためのビザ(就労制限なし)
- 家族滞在ビザ=外国人が日本で活動する際に家族を呼び寄せるためのビザ(原則就労不可)
両者は似ているようで性質が大きく異なります。
どちらのビザになるのかは「誰と結婚したのか」「扶養者の在留資格が何か」によって変わります。
もし自分のケースがどちらに当てはまるのか迷ったり、申請書類の準備に不安がある場合は、専門家に相談するのがおすすめです。