【2026年1月最新版】在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドラインの解説
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2026年1月、出入国在留管理庁(入管)より「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」の最新版が公表されました。
このガイドラインは、外国人の皆様が日本で安定して暮らし続けるために、審査官が「どこをチェックしているのか」を示す極めて重要な指針です。
「次回の更新で許可が出るか不安」「ずっと日本にいたいけれど、何に気をつければいいのか」という方に向けて、行政書士の視点から2026年以降の審査のポイントと具体的な対策を詳しく解説します。
1. そもそも「ガイドライン」とは何か?
入管法(法律)には、ビザの変更や更新について「相当の理由がある場合に許可する」という抽象的な表現しかありません。これでは、申請側は何を準備すべきか判断が難しいため、入管が「より具体的な採点基準」として公表しているのがこのガイドラインです。
審査の透明性を高めるためのものですが、あくまで総合判断である点に注意が必要です。一つの条件を満たせば必ず許可されるわけではなく、日本での生活態度や活動内容がトータルで評価されます。
2. 審査でチェックされる「8つの必須条件」
最新のガイドラインに基づき、入管が重点的に確認する8項目を整理しました。
① 行おうとする活動の該当性
お持ちの(または申請する)在留資格に定められた活動を実際に行っている必要があります。例えば、
- 配偶者ビザ: 原則として配偶者と同居し、実態のある婚姻生活を送っていること
- 経営・管理ビザ: 実際に事業の経営や管理を行っていること
② 上陸許可基準への適合
新規入国時に求められる学歴、職歴、年収などの基準です。更新や変更時にも、この基準を原則満たしていることが求められます。
③ これまでの活動実態
これまでの日本滞在中に、本来の目的を果たしていたかが見られます。
- 留学生: 出席率が著しく低かったり、オーバーワーク(週28時間超のアルバイト)をしていないか
- 技能実習生: 実習先から失踪してないか
④ 素行が不良でないこと
犯罪歴はもちろん、交通違反の繰り返しも審査に悪影響を及ぼします。
【注意】 2026年4月より自転車の交通ルールが改定されます。違反を繰り返すと「素行不良」とみなされる可能性があるため、最新のルールを把握しておくことが不可欠です。
⑤ 独立の生計を営むに足りる資産または技能
生活保護等に頼らず、自力で安定した生活を送れるかどうかが問われます。 明確な金額規定はありませんが、総務省の家計調査等に照らすと、単身者の場合、年収300万円程度が住民税・社会保険料を納付した上で自立して暮らせる一つの目安となります。
⑥ 適正な雇用・労働条件
勤務先の企業が労働基準法等の法令を遵守していることも、審査の対象となります。
⑦ 公的義務の履行
税金、年金、健康保険の支払いは非常に厳しく見られます。 未払いがないことはもちろん、期限内に払っていることが重要です。
⑧ 届出義務の履行
住居地の変更や、所属機関(会社や学校)の変更があった際、正しく入管へ届け出ているかを確認されます。
3. 2026年改訂での「厳格化」ポイント
今回の改訂で、特に入管の姿勢が厳しくなったのは以下の2点です。
1)長期出国のマイナス評価
「再入国許可(みなし含む)により長期間日本を離れている場合、正当な理由がない限りマイナス評価とする」という文言が追記されました。 例えば、配偶者ビザを持ちながら1年の半分以上を海外で過ごしている場合、「日本に在留する基盤がない」と判断されるリスクが高まります。介護等のやむを得ない事情がある場合は、詳細な理由書の添付が必須となります。
2)「初犯」への厳しい対応
素行の項目に「たとえ初犯であったとしても」という言葉が追加されました。 不法就労の助長や重大な法令違反については、「初めてだから」という温情は期待できません。一度の過ちがビザ不許可に直結する可能性を意識する必要があります。
4. 行政書士の考察:これからのビザ戦略
これまでの日本の入管政策は、人手不足を背景とした量の確保という側面もありました。しかし、今回の改訂からは、「ルールを正しく守り、真面目に日本社会に貢献する人を選別する」という質の重視への明確な転換が読み取れます。
これは、真面目に納税し、ルールを守って暮らしている外国人の皆様が損をしないための、公正な制度への進化とも言えます。
5. まとめ
ビザの許可率を維持・向上させるポイントは、実は非常にシンプルです。
決められた活動を行い、日本のルールを守り、公的な義務(税・保険・届出)を果たすことです。
もし「長期間の出国がある」「過去に交通違反をしてしまった」など、マイナスになりそうな不安要素がある場合は、隠さずになぜそうなったのかを論理的に説明し、フォローすることが大切です。
当事務所では、最新のガイドラインに基づき、お一人おひとりの状況に合わせた最適な申請サポートを行っております。
「自分の状況で更新は可能か?」「理由書の書き方が分からない」といった不安をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。皆さんが安心して日本での生活を続けられるようサポートいたします。